2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

吉野秀雄 『やわらかな心』 より

戦争中の四十三の年に、わたしは前の家内に死なれ、四人の子どもをかかえて、意気地なくも途方にくれていた。この際歌よみのわたしは、短歌を作ることによって救われたかのごとくであったが、その根本を内から支えた力は、やはり歎異抄であったといってさし…

亀井鑛 『暮らしに生きる念仏』 より

・・・「そのままでよい」という、仏さまの呼びかけが説かれます。それに答えて、私の側からは「このまましかない」という対応があるのです。「そのままのおたすけ」とは、「このまましかございません」という私の、ギリギリの現実態にさし向けられた、「も…